
「ランドリールームが狭くて使いにくい」という失敗は、注文住宅やリフォームで非常に多く見られるケースです。
原因が「洗う・干す・畳む・収納する」という一連の動作(家事動線)のシミュレーション不足にあるとすでに気づかれているのは、
素晴らしい着眼点です。まさにその通りで、図面上の「〇畳」という広さだけで決めてしまうと、この罠に陥ります。
これを防ぐための具体的な対策を、4つのステップと設計のコツに分けて解説します。
ランドリールームの「狭さ」を防ぐ4つの設計ステップ
「洗う・干す・畳む・収納する」の各工程で、
「誰が」
「何を」
「どれだけのスペースを使って」
行うかを具体的に数値化していくのが確実な防衛策です。

1. 「洗う」の防衛策:家電と洗濯機のサイズを先取りする
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洗濯機のサイズ(蓋の開閉): ドラム式の場合、扉が前に開くため、
洗濯機の手前に最低でも 70〜80cmのスペース がないと、
洗濯物の出し入れ時に自分が窮屈になります。 -
「洗う前」の置き場: 脱いだ服を入れるランドリーバスケットを置く場所をあらかじめ確保します。
床に直置きすると一気に狭くなるため、
洗濯機上のデッドスペースや、棚の下に収まるように設計します。
2. 「干す」の防衛策:必要な「竿の長さ」を計算する
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「何人分をどう干すか」の計算: 一般的に1人分の洗濯物を干すには約50cmの竿の長さが必要です(4人家族なら約2m)。
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ハンガーが壁に当たらない距離: 竿を設置する位置は、壁から最低でも30cm(できれば35〜40cm)離さないと、
ハンガーに掛けた服が壁に当たって斜めになり、乾きにくいうえにスペースを無駄にします。 -
ピンチハンガーの旋回スペース: 角ハンガー(ピンチハンガー)が回転できるだけの空間があるかも重要です。
3. 「畳む」の防衛策:専用カウンターの設置と「マルチユース」
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作業台(カウンター)の確保: 畳むための台は、
奥行きが45〜60cmあると作業がスムーズです。 -
使わない時は畳める仕様に: スペースが限られている場合は、
壁に固定して必要な時だけ引き出す「折りたたみ式のカウンター」にすると、
通路を圧迫しません。 -
アイロンがけのコンセント: カウンターの近くにコンセントを必須で配置します。
4. 「収納する」の防衛策:「何をどこまで戻すか」のルール化
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すべてをしまおうとしない: 家族全員の全種類の服をしまおうとすると、
膨大なスペース(ファミリークローゼット級)が必要になります。 -
「下着・パジャマ・タオル」に限定する: ランドリールームに収納するのはこれだけに限定し、
他の服は各自の部屋や主クローゼットへ持っていくと割り切るだけで、
必要な収納棚のサイズを劇的に減らせます。
狭さを克服するための空間マジック(設計の工夫)
どうしても物理的な畳数(広さ)を増やせない場合の防衛策です。
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扉はすべて「引き戸」にする: 開き戸(ドア)にすると、
扉が開く分のスペース(デッドスペース)が生まれ、
ただでさえ狭い室内がさらに圧迫されます。 -
通路幅は「すれ違い」を意識する: カウンターや棚を置いた状態で、
通路幅が最低でも75cm、理想は90cmあるか確認してください。
洗濯かごを持った状態で行き来する空間が必要です。 -
乾太くん(ガス衣類乾燥機)や全自動乾燥機の導入: そもそも「干す」という工程自体を減らせば、
必要な竿の長さが1/3になり、空間を圧倒的に広く使えます。
実際に、設計時に奥さまとご主人と、
「洗う・干す・畳む・収納する」という
一連の動線(家事動線)のシミュレーションをして完成した実例邸宅。
カウンターの上には乾太くんを設置し左側には洗濯機を設置し一連の家事動線を完成した。